強くて、美しくて、ちょっと怖い。だから「What’s your problem?」に惹かれた。

音楽レビュー

Red Velvetのアイリーンとスルギ、
そしてKISS OF LIFEのジュリーがコラボした『What’s your problem』。

ハイライトメドレーで聴いた瞬間から、
「絶対にこの曲が一番好きになる」と確信していました。

実際にフルで聴いたとき、期待を軽く超えてきて、
「これは神曲きたな……」と、思わず口に出してしまいました。

このアルバム自体、全体を通して
“女性の美しさ・強さ・怖さ”が一貫したコンセプトとして描かれているように感じました。

特にこの曲では、自分らしさを貫く潔さや、感情の強弱がリアルに描かれていて、
ものすごく惹き込まれました。

ここでは、私が実際にこの曲を聴いて感じた印象や、
3人それぞれの声・表現の魅力について綴っていきたいと思います。

「What’s your problem?」が描く、“自由でつかみどころのない女性たち”

低音で放たれる「What’s your problem?」の一言には、
思わず「やばい……!」と声が漏れました。

声のトーン、余白の取り方、突き放すような距離感、
すべてが完璧で、鳥肌もの。

この曲で描かれている女性像は、まるで誰にも縛られない
“自由で気まぐれな存在”のようです。

相手を翻弄するようでいて、自分の軸はぶれず、
ふらりと風のように去ってしまう。

そんなつかみどころのなさが魅力的でした。

Eh-oh-eh-oh-eh…

このコーラスには、

「私は私で、自分らしく生きるけど? あなたは好きにすれば?」

というメッセージを感じました。

冷たさもあるのに、そこには強さと潔さがあって、
個人的にはとても憧れてしまいます。

こんなふうに自分を貫ける女性像には、
少し怖さを感じつつも、強く惹かれました。

圧巻の表現力。声だけで“物語”を描く3人

この曲の最大の魅力は、何と言っても
3人それぞれの個性がはっきり際立っていながらも、
絶妙に調和していることだと思います。

まず驚かされたのは、ジュリーのラップ。

初めて聴いたとき、リズム感の良さとリリックの切り方に
「やばっ…」と鳥肌が立ちました。

声はまろやかで聴きやすいのに、
リリックの内容は挑発的で痺れるほどカッコいい。

「相手への軽蔑」をこんなにも音で表現できるんだと、
ただただ感心してしまいました。

そして、アイリーンの声。

ジュリーとスルギが“熱”を持って攻めてくるのに対して、
アイリーンは温度を感じさせない、どこか冷たい声。

淡々としているようで、相手をスッと切り捨てるような鋭さがあります。

この3人の中で、アイリーンの声はまさに“冷静さ”というアクセントで、
全体のバランスを見事に整えていると感じました。

そしてやっぱり、スルギの表現力。

冷たく突き放すような場面もあれば、時に誘惑するようなニュアンスもあって、
感情の強弱やニュアンスの変化が本当に豊か。

その声はどこか鼻にかかったような柔らかさがありながら、
聴いていて重たくなりすぎず、むしろ“軽やかに突き放す強さ”を感じさせてくれました。

ラストの「What’s your problem?」には本当に心臓を掴まれ、
ため息が出るほどでした。

女性の強さと美しさに惹かれたーーこの曲が描く理想像

アルバム全体を通して感じたのは、
“女性の美しさ、強さ、そして少しの怖さ”が
音と表現でしっかりと描かれているということでした。

このアルバム、特に「What’s your problem?」は、
聴いた瞬間に引き込まれた1曲です。

曲を通して描かれる女性像は、
自分を見失わず、他人に執着されても平然としている強さを持っています。

私はどちらかというと相手に気持ちが引っ張られてしまうタイプなので、
こういった潔さには憧れがありますし、
「こんなふうに言えたら、振る舞えたら」と思わずにはいられませんでした。

普段は可愛らしい印象を持っていた人たちが、
ここまで曲の世界観に染まりきっていること、
そして自分の声や歌い方でその強さを成立させていることに驚きました。

それがこの曲の大きな魅力にもなっていると感じます。

アルバム全体としても、コンセプトの一貫性がありながら、
一曲ごとにしっかりと印象が残る。

「What’s your problem?」のような楽曲を聴いていると、
「女性って美しくて、強くて、少し怖い。だけどそこにものすごく惹かれる」
ーーそんな感情が、自分の中に静かに、でも確かに湧いてくるのを感じました。

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