5月22日の東京ドーム公演をもって幕を下ろした、
NCT 127のワールドツアー『THE MOMENTUM』
私自身もこのツアーに参加して、忘れられない現場となりました。
今回は、ステージを観て感じたことを、ひとつの記事として残したいと思います。
ツアータイトル『THE MOMENTUM』が示すとおり、
NCT 127の「進み続ける力」がはっきりと伝わる公演でした。
メンバー全員が揃っていない状況でも歩みを止めない。
その覚悟と誠実さが、ステージから強く感じられました。
“6人”でのステージに、“8人”の存在を感じた
不在メンバーの穴を埋めるのではなく、
6人で新たなステージを作り上げていたのが印象的でした。
NCT 127としてのプライド、そしてこれからの活躍への強い勢いが感じられました。
一方で、演出の随所に兵役中で不在のメンバーたちの存在が感じられ、
「6人だけど、確かに8人がいた」と思わせるような構成、
“イリチルは8人”であるというメッセージが伝わってきて、
チームを大切にしている彼らの意思を強く感じました。
圧巻のステージと、それぞれの高いスキル。
これからもNCT 127としてステージを続けていくという覚悟が、
ひしひしと伝わってきました。
個性が際立つ今だからこそ見える、“チーム”の力
ソロ活動の幅が広がりそれぞれの個性がよりはっきりと表れてきた今、
改めてNCT 127というグループの魅力に目を向けると、
**「個性の集合体がひとつの表現になる瞬間」**の強さがありました。
一人ひとりが確立された色を持ちながら決してバラバラにはならず、
むしろそれらが重なって“NCT 127”という存在が生まれている。
そのバランス感覚とまとまりの良さは、他のどのグループとも異なる強みだと感じました。
新しさも懐かしさも置いていかないセットリスト
今回のセットリストは、最新アルバムを軸にしながらも、
ファンにとっての「定番」や「思い出」も大切にされていたように感じました。
たとえば『영웅 (Kick It)』『2 Baddies』『Fact Check』
『윤슬 (Gold Dust)』『Touch』『Sunny Road』など、
“この曲が聴きたくて来た”というような曲がしっかりと組み込まれ、
『Whiplash』『Far』など、予想外の選曲もあり、
新しいファンも長年のファンも楽しめる、全方位型のセットリストだったと思います。
舞台装置は派手ではなかったものの、
そのぶんメンバーのパフォーマンス力が際立っていました。
歌が上手い・ダンスが上手いだけじゃない。
観客を巻き込んで“共に作り上げるステージ”にしてしまう力を感じ、
ステージと客席が一体になっていたのが印象的でした。
『Far』に込められていた、“進み続ける覚悟”
今回のツアーで、個人的にいちばん刺さったステージが『Far』でした。
同じように感じた方も多いんじゃないでしょうか。
イリチルといえば、“ネオ感”のあるエッジの効いたサウンドや、
大人の色気漂うR&Bというイメージが強いですが、
『Far』のような壮大な世界観の曲をミュージカルのように見せるのは、
新しい挑戦だったと思います。
ソウル公演の配信でこの曲を観たとき
「この曲を生で観たい」と思い日本ツアーの参加を決めました。
特にラストのドヨンの叫ぶようなパート。
今思い出しても鳥肌が立つし泣きそうになります。
旗を使った演出も含めて、**「進み続ける革命家たち」**という
ツアーのメッセージを象徴しているようでした。
思えばイリチルはずっと革命家のように、新しいジャンルや世界観を切り開いてきました。
“ネオ”という独自性のある音楽を、自分たちの武器にして、
大衆に合わせることなく、ただ真摯にパフォーマンスを続けてきた。
その姿勢とスキルの高さこそが、NCT 127というグループの核なんだと、
『Far』を観て強く感じました。
こちらはソウル公演の公式映像です
(3:24〜は、ドヨンの叫ぶようなパート。思い出しても鳥肌が立つ瞬間です)
終わりに
『THE MOMENTUM』は、ただのコンサートではなく、
“今のイリチル”を全身で感じられる場でした。
6人で立つステージからは、「歩みを止めない」という強い意志がにじみ出ていて
これからも私たちに新しい風景を見せてくれるはず
と感じることができるコンサートでした。
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