大人になれない自分へ。aespa『Prologue』に重なった気持ち

音楽レビュー

周りの人たちが進んでいく中で、
自分だけが置いていかれているような気持ちになること、
あなたも一度は抱いたことがあるのではないでしょうか?

aespaの「Prologue」を聴いたとき、
歌詞が深く心に響きました。
「私って少し気難しくて、いつも全てが不安なの」
そのフレーズを聴いたとき、
胸がぎゅっと締めつけられるような感覚と、
「ああ、私だけじゃなかったんだ」という安心感が湧きました。

年齢を重ねて“大人”になったはずなのに、
心の中ではまだ子供のままでいる感覚が、
私に強く残っていたからだと思います。

今回は、この曲の歌詞が大人にこそ響くポイントを掘り下げてみたいと思います。

「止まったままの私」に重なる歌詞

「私って少し気難しくていつも全てが不安なの
まだ幼い私の心が育たないまま私を見つめてる」

「私だけがこうなのかな小さな子供のように
なぜか上手くいかないの進み続ける時間の中で私だけ止まってるの」

私の胸を最も締め付けた歌詞です。
まだまだ子供のような気分なのに、
年齢はもう「子供」とは言えなくて。

学生時代、同じように過ごしてきた友人たちは、
いつの間にか自然に“大人”の世界に馴染んでいるように見えるのに、
自分だけが取り残されたみたいな感覚がしていました。

子供の心のまま、
大人になったふりをしているような気がしてしまう。
この歌詞に出会ったとき、
自分の今の気持ちとぴったり重なって、思わず引き込まれていきました。

成長しきれない心に寄り添う、aespa『Prologue』という物語

歌詞の中で語られる“私って少し気難しくて”という部分や、
“進み続ける時間の中で私だけ止まってるの”という一節は、
私の心の奥深くにずっとあった感覚なのかもしれません。

年齢を重ねるにつれて、
「大人としてこうあるべき」という振る舞いを求められることが増えました。
ただ、私の心は学生時代からあまり変わっていない気がして、
まだ大人というスーツを着るのが、少し怖いです。

友人たちと過ごしたあの日々や、
そのときに感じた気持ちを、
「もう昔のこと」として遠くに置いてしまうのが、
すごく寂しいからなのかもしれません。

だからこそ私は、
あの頃の気持ちを、すぐに引き出せるような場所に
大切にしまっているのかもしれません。

自分の速度で生きることはワガママじゃない

『Prologue』の歌詞にある、
「自分らしく進みたい ただ 私だけの速度で、流れるままに行こうよ」
というフレーズに、私は強く共感しました。

周りが進んでいく中で置いて行かれている気持ちは、
誰しもが感じることなのではないでしょうか。

でも、この歌詞を聴いて、
進んでいく人たちを追いかけるのではなく、
私は私だけの速度で、自分の物語を作っていくんだと感じました。

これが私の幸せの形であり、
この曲がくれた気づきです。

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