「NCT DREAM『INTRO : DREAMSCAPE』— 夢の風景から、新しい未来へ」

音楽レビュー

NCT DREAMのアルバム『DREAMSCAPE』の幕開けを飾る「INTRO : DREAMSCAPE」。
わずか1分強のこの楽曲には、“夢”と“未来”をつなぐ彼らの物語が凝縮されています。
鳥のさえずりから始まる幻想的なサウンド、
声だけで描かれる情景、そしてメンバーそれぞれの個性──。
これは単なるイントロではなく、NCT DREAMがこれから進んでいく
“新しい世界”への第一歩を告げる一曲です。

鳥のさえずりから始まる、“夢の風景”への入り口

この曲を聴くと、まず独特なイントロが耳に残ります。
鳥のさえずりや風の音のような自然を感じさせるサウンドが広がり、
まるで童話の世界に足を踏み入れたかのような感覚に包まれます。
DREAMSCAPE=夢の情景という意味にぴったりのこの導入は、
現実から切り離された“夢の風景”へと聴く人を連れていってくれます。

“夢”から“未来”へ──声が描く物語の始まり

幻想的なサウンドが静かに幕を開けた後、
チョンロのまっすぐで澄んだ歌声が未来への扉を開いてくれるように感じました。
そこからメンバーそれぞれの声がリレーのように重なっていくことで、
“夢の情景”から“これから”へと物語が進んでいきます。
声そのものが風景を描くような、音だけでストーリーを見せてくれる構成に、
彼らの表現力の高さを改めて感じました。

声質の個性が際立つ、NCT DREAMというグループの魅力

『INTRO : DREAMSCAPE』では、NCT DREAMの声が
まるで音そのものの景色になって広がっていきます。
ジェノの低く鋭い輪郭、チョンロの伸びやかで真っ直ぐな透明感、ロンジュンの涙を含んだような切なさ、ヘチャンの澄んだ中にあるほのかな色気ジェミンの静かな深み、チソンの包み込むような低音、そしてマークのメロウで掴みどころのない余韻──。

それぞれが交差し、重なり合うことで、ただのイントロではなく“ひとつの物語”が立ち上がっていく。
爽やかでいて、どこか尖ったネオな感覚がにじむ。まさに、NCT DREAMというグループの今を凝縮したような曲です。

『DREAMSCAPE』は未来への第一歩

“DREAMSCAPE”というタイトルが示すように、これは夢の中の情景を描いた曲──
ですが、その先には確かに“未来”が見えます。
夢の中でもがいていた彼らが、ついに自分たちの足で新しい世界へと踏み出していく。
そんな第一歩を、たった1分程度の楽曲で感じさせてくれるのがこの曲のすごさだと思います。

「イントロなのに、これだけで一つの物語になっている」。そんな風に感じられるこの曲は、
今作全体に通じる“新しい未来”の始まりを告げる鐘のような存在でした。

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